なすが食べられるようになりました。

30代独身庶民のサラリーマンです。ファッションや映画や旅行などについての覚え書き。

やる気にさせてくれます。【読書録】「社会を変えるを仕事にする」

 

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

「社会を変える」を仕事にする: 社会起業家という生き方 (ちくま文庫)

 

 会社を転職したタイミングで色々悩んで手当り次第に読んでいた中の一冊。この前読んだ「楽観主義者の未来予測」つながりで、「社会起業家」という観点でもう一度読み直そうかなと思って再読。

改めて読んでもいい本ですね。

「フローレンス」の「駒崎弘樹」さんの著書。自分としては子育て関係の諸問題に関する分野の第一人者っていうイメージですかね。

社会起業家になるきっかけから、それを実現するまでの苦労が読みやすい軽い感じで書かれています。

特に社会起業家だからっていう高尚な感じではなく、それを口に出すにはちょっと恥ずかしい、「自分は俗物だ」と言い切っているところなんて凄く共感をもてる。あとは「就職偏差値の高い企業にいけば自分はイケてる」なんて話も自分の就職活動の時に聞かせてあげたいw

 

日本では馴染みの薄い「NPO」について知りたい人にもいいと思う。アメリカではNPOがある意味大企業みたいなポジションで語られることが多い(この辺りは以前調べた知識で書いてるので実体験ではないです)。

 自由主義者レーガンは「小さな政府」路線を選択し、それまでNPOに出されていた政府からの補助金を次々にカットしていった。ビジネス界からの人材やノウハウ流入は、それまでの「運動によって社会問題を解決する」といった姿勢から、「事業によって社会問題を解決する」方向へと多くのNPOたちをシフトさせていった。」

NPOは儲けを出してもまったく問題ない。最大の違いは、株式が存在し、IPOや配当など株主へのなんらかのリターンが期待される株式会社に対して、NPOは、純然たる社会的価値が期待されるという点だ。」

本書から引用すると以上のようなところだろうか。

 

以下、ポイントと感想を。 

日本組織(社会)の問題点もあげられている。それは、「ダメ出し社会」と「コップの中の嵐(限られた人達の限られた世界の中だけの議論や動きのため、一般の人は他人事になってしまうこと)」であげられている。

これは本当に感じるところは多い。「ダメだし社会」は良い側面もあると考えているけれど、「コップの中の嵐」については本当にダメだと思う。

多様性がないところからいいものはうまれない。これについては多様性のある人を集めるだけでなく(これができていないことがまず多いけど)、多様性を活かした建設的な議論ができなければ意味がない。これを実現するにはリーダー(まとめ役)の能力と度量が必要になる(だからできないことが多いと思う)。

あとは体育会系なんて愚の骨頂かなと。上に対して意見を言える雰囲気や風土がなければいけない。多様性とは人の価値観だけでなく、人種、性別、年齢も含まれるから(あくまで個人的な意見ですが)。

  

「ニーズあるところにマーケットありき」

これは今の職場に足りないところだなと思いましたね。マーケティングの考え方が足りないってことだと自分としては理解しているのですが。

 

 「文化や価値観や政治体制など(上部構造)は、経済や産業のあり方(下部構造)によって左右される、ということだ。価値観の裏には、経済的な事情がある場合が多い。」

これもハッとさせられるところ。経済的に違いがある人と知り合うのって義務教育ぐらいまでだと思う。なかには私立に通っている人なんかは絶対に知りえない、感覚的にわからないことっていうのはあるんじゃないかなって気がする。そうなると、国や自治体地が本当に問題解決をする政策を行っていくのは難しいかなと。もう少しボトムアップ的な仕組みが発達するといいと思う。(実際にはあるのかな?)

 

「商店街の店長がでてくるんだけど、この発言もとても重みがある。「商売だけでなく、まちづくりに関わっていく。」そう、商店街の活性化には外的要因だけじゃなく、内部構造にも問題があるのも事実。でも、商店街の中にこうした意識の人が一人でもいれば少しづつ街は変わっていく。」

どんな状況や組織や優秀な人であっても主体性がないところからはいいものは生まれない気がする。

 

「環境依存型の生き方をするのは、逆にリスクが高い。自律的に自らのキャリアを選択し、自分がどんな人間になりたいのか、という自己実現と、どんな社会を実現したいのか、という社会実現のみ双方を重ね合わせた働き方が、最も充実したものをもたらすんだ」

これについては、かなり賛成ですかね。環境に依存型しないことについては賛成ですが、キャリアについては偶発的・偶然的要素(自分でどうにかできない要素)が大きいと思っているので、自分としてはどんなことをしたいか意識しながら、その時々を全力でやるというスタンスです。

 

「溺れる赤ん坊のメタファー」もこれはどの仕事に対しても言えるんじゃないかなと。自分自身の仕事に対しては特に「問題を生み出す構造」に着手するのが本来的な部分だと考えているので、改めて自分の仕事を見直すきっかけになりました。これって仕事に熱中すればするほど、意識しないとできないことですから。だからこそ、「本を読む」んですが。

 

ボストンでのシティ・イヤーの経験で、小学生に「自分の街に貢献できたことが嬉しい」と言わせることができたことについて、これもなかなか日本だと難しいですね。なぜなら自分がそういった経験がないからw

どうしたら、こういう文化が身に付くんですかね。システム的なことなのか指導する側なのか。

 

と長くなりましたが、社会企業家に興味ある人だけでなく、就活性やビジネスマンが読んでも十分気づきが得られる本です。口語体なのでさらっと読めておすすめです。